フリーエンジニアは業務委託契約を交わそう

契約当事者としてのフリーエンジニア

同じ業務に携わるにしても、たとえば会社の社員としての立場とフリーエンジニアとしての立場とでは異なります。会社の社員であれば会社との雇用契約に基づいて、その業務に限らず会社の指示の下に役務を提供する義務があり、それに対して雇用主は一定の賃金を支払う義務があります。この雇用に関する契約については民法上の規定がありますが、労働者と雇用主という極端な立場の違いがあるなどの実態を踏まえて、労働法による修正が大幅に加えられています。
その一方でフリーエンジニアの場合には、業務委託契約をクライアントと結ぶことが一般的です。この業務委託契約というものは、民法に定められた典型的な契約ではありません。請負や委任に相当するような契約内容を、現実に即して適宜盛り込むのが通常です。そもそも契約は、法律や公序良俗などに触れない限りお互いの合意によって自由に締結することができます。よって後にトラブルが発生した場合に、雇用契約に関する限り労働法によって労働者が一定程度保護されるのに対して、立場の弱いフリーエンジニアの権利がどこまで守られるのかといった点は個々の契約に応じて判断されることになるでしょう。その意味ではフリーエンジニアは業務委託契約を締結する際に、よくその内容を確認しておくことが自分の身のためということになるのです。

業務委託契約の内容

業務委託契約についてですが、そもそも日本の商慣習上、契約内容を逐一書面にして取り交わすことがないという点で注意が必要です。特に初めて契約を結ぶ相手であるにもかかわらず、口頭で二、三確認しただけで仕事を始めてしまうなどということはトラブルの元です。フリーエンジニアの立場は相対的に弱いため、クライアントの機嫌を損ねないよう言い出しにくいものですが、契約内容をお互いに確認してそれを書面で残しておくことが、自分の身を守ることになるのです。この業務委託契約には、フリーエンジニアがクライアントから引き受ける業務の内容に応じて請負の要素もあれば委任の要素もあり、そこに売買や賃貸借の要素が絡むことがあります。
法律に規定されていないことは基本的に自由とはいうものの、自分がクライアントに対して過大な責任を負わされることのないように、報酬に関する取り決めとも合わせて注意して確認することが大切です。また、特にフリーエンジニアの場合にはプロジェクトの進行状況に応じてクライアントから仕様変更や様々な修正が入ることもあり、どこまで当初の契約が有効なのかや、お互いに契約内容をしっかりと把握しているのかをよく確認しながら進めることが大切です。

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